「同じことを何度も繰り返している」

「急に文字に興味を持ち始めた」

「最近こだわりが強くなった」

そんな子どもの姿に戸惑った経験はありませんか?

モンテッソーリ教育では、このような時期を「敏感期」と呼びます。

敏感期とは、子どもが今の成長に必要なことへ強く惹かれ、夢中になって吸収していく特別な時期です。

この記事では、モンテッソーリ教育における敏感期の意味や種類、子どもに見られるサイン、家庭でできる関わり方について分かりやすく解説します。

1. 敏感期とは?

敏感期とは、子どもが特定のことを強く吸収したいと自然に引き寄せられる時期のことです。

モンテッソーリは、子どもの中には生まれながらに成長しようとする力があり、その時々で必要なことに強く興味を示すと考えました。

例えば、

  • 言葉をどんどん覚える
  • 小さな虫を探し続ける
  • 何度も階段を上り下りする
  • 同じ絵本を繰り返し読む

といった姿です。

それは偶然ではなく、成長に必要な力を獲得するための内側からのエネルギーなのです。

大人には不思議に見える行動も、子どもにとっては成長のための大切な学びです。

敏感期とは?

敏感期と吸収する精神の関係

敏感期を理解するためには、「吸収する精神」の考え方も大切です。

吸収する精神とは、子どもが環境を丸ごと吸収しながら自分をつくっていく力のことです。

その中でも、「今これを吸収したい!」という強い欲求を持って特定のことに惹かれる時期が敏感期です。

植物に例えると、吸収する精神は根が栄養を吸収する力。敏感期は、特定の栄養をぐんぐん吸収して成長する時期と言えるでしょう。

吸収する精神
吸収する精神とは?モンテッソーリ教育が考える子どもの驚くべき学びの力 「どうして誰も教えていないのに言葉を覚えるの?」 「なぜ同じことを何度も繰り返すの?」 「子どもはどうやって成長しているの...

2. 敏感期の種類

敏感期にはさまざまな種類があります。

敏感期の種類

代表的な敏感期には、

  • 言語の敏感期
  • 秩序の敏感期
  • 運動の敏感期
  • 感覚の敏感期
  • 小さなものへの敏感期
  • 数量の敏感期
  • 文化の敏感期

などがあります。

ただし、現れ方や時期には個人差があります。

大切なのは、「どの敏感期かを当てること」ではなく、「今この子は何に強く惹かれているのだろう?」と観察することです。

3. 敏感期の子どもに見られるサイン

敏感期の子どもには、共通して見られる特徴があります。

敏感期の子どもに見られるサイン

①同じことを何度も繰り返す

大人から見ると飽きそうなことでも、子どもは何度も繰り返します。それは遊んでいるのではなく、能力を磨いているからです。

②驚くほど集中する

好きなことをしている時、周りの声が聞こえなくなるほど集中することがあります。敏感期には、その子のエネルギーが特定の学びに向かっています。

③「自分でやりたい」が強くなる

「服を着る、靴を履く、お手伝いをする」など、大人の手を借りずにやりたがることがあります。これも成長への強い欲求の現れです。

④興味のあることをどんどん吸収する

好きなものの名前を覚えたり、図鑑を読んだり、質問が増えたり、敏感期には吸収のスピードがぐんと高まります。

4. なぜ子どもによって興味や成長は違うの?

ここまで読んで、「同じ年齢なのに興味が全然違うのはなぜ?」と思った方もいるかもしれません。

例えば、

  • 文字に夢中になる子
  • 数字に興味を持つ子
  • 体を動かすことが好きな子
  • 生き物ばかり観察する子

など、子どもの姿はさまざまです。

同じ家庭で育つ兄弟姉妹でも違うことがありますし、同じ園や学校に通っていても興味を持つことは一人ひとり異なります。

これは単純に「賢い・賢くない」といった能力の優劣ではありません。

子どもの成長には、

  • 生まれ持った気質や個性
  • 今その子に訪れている敏感期
  • 周囲の環境や経験

など、さまざまな要素が関わっています。

モンテッソーリ教育では、子どもを他の子と比べるのではなく、「今、この子は何に惹かれているのだろう?」と観察することを大切にします。

敏感期は、その子が成長のために必要としているものを教えてくれるサインです。

だからこそ、「早い・遅い」で判断するのではなく、その子らしい育ち方を見守ることが大切なのです。

5. 敏感期の子どもに家庭でできること

敏感期を知ると、親がやるべきことも見えてきます。

①子どもをよく観察する

まずは、何に夢中になっているのかを見ることです。子どもは行動で成長のサインを送っています。

②繰り返しを認める

「またやってるの?」と思っても、子どもにとっては大切な学びです。できる範囲で繰り返しを保障してあげましょう。

③集中をできるだけ邪魔しない

集中している時は、できるだけ見守りましょう。

④興味を広げる環境を用意する

例えば、海の生き物が好きなら

  • 図鑑
  • 絵本
  • 水族館

を環境に取り入れてみましょう。

ただし、必ずしも興味を広げなければいけないわけではありません。まずは子ども自身が楽しむことが大切です。

まとめ

敏感期とは、子どもが特定のことを強く吸収したくなる特別な時期です。

吸収する精神が環境を取り込む力なら、敏感期は「今これを学びたい!」という成長のサインです。

子どもの繰り返しやこだわりには意味があります。その姿を理解し、見守ることで、子どもの成長をより深く支えることができるでしょう。

⭐️次回は、敏感期や自己教育力の先にある「自立と主体性」について解説します。モンテッソーリ教育が目指す子どもの姿が見えてきます🌳

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