【モンテッソーリ教育】移動五十音とは?書く前に言葉を楽しむ文字カードの教具
「文字は少し読めるようになってきたけれど、まだ書くのは難しそう。」
そんな時期の子どもにぴったりなのが、モンテッソーリ教育の「移動五十音」です。
文字カードを並べながら、自分の好きな言葉を「書く」ことができる移動五十音。
鉛筆で文字を書く前に、「書きたい!」という気持ちを育ててくれる教具です。
今回は、移動五十音の目的や取り組み方、おうちでの工夫について紹介します。
移動五十音とは?

書く前の「書き言葉」の教具
移動五十音とは、五十音の文字カードを並べて言葉を作る活動です。
まだ鉛筆で文字が書けなくても、文字カードを使うことで、自分の考えや好きなものを「書き言葉」として表現することができます。
モンテッソーリ教育では、手で文字を書くより先に、「言葉を文字で表す楽しさ」を育てることを大切にしています。
書けなくても言葉を表現できる
「まだ字が書けないから早いかな?」と思うかもしれません。
でも、移動五十音は文字を書く活動ではありません。
「ねこ」「まま」「でんしゃ」など、自分の好きな言葉を文字で表す楽しさを味わう活動です。
移動五十音の目的
①自分の言葉を文字で表現する
「ねこ」「ママ」「でんしゃ」など、頭の中にある言葉を文字に変えていきます。
子どもの頭の中にある言葉を、文字に変えて並べていくことで、「話し言葉」が「書き言葉」へとつながっていきます。
②書くことへの負担を減らす
文字を書くためには、筆圧や指先の力、筆順などたくさんの準備が必要です。
移動五十音では、書くことに気を取られず、「言葉そのもの」に集中できます。
③「書きたい!」気持ちを育てる
自分で作った言葉を見て、「もっと書きたい!」という気持ちが自然に育っていきます。
移動五十音で育つ力

🌷文字と音を結びつける力
「ね・こ」「で・ん・しゃ」など、一つ一つの音を意識するようになります。
🌷言葉を分析する力
「さくら」は何文字?「きょうりゅう」はどんな音でできている?
など、言葉を細かく分けて考える力が育ちます。
🌷読み書きの土台
文字を書く前の準備として、自然に書き言葉への理解が深まります。
🌷表現する力
好きなものや思ったことを文字で表現する喜びを味わえます。
準備するもの
💡移動五十音
モンテッソーリ教具を購入してもいいですし、手作りでも十分です。

💡絵カードや小物
動物のカードや乗り物カード、果物のおもちゃなど、実物や絵があると取り組みやすくなります。
移動五十音をやってみよう

🌱ステップ0:五十音表に親しむ
「あ」はここだね。
「ま」はこの辺かな?
まずは文字カードを探したり並べたりするだけでも十分です。
🌱ステップ①: 見本と同じ文字を並べる
①子どもの好きな絵カードを選ぶ
「ねこ」「でんしゃ」「いちご」など、子どもが興味を持っているものから始めます。
②ゆっくり音を聞く
「ねこ」ではなく「ね・こ」と音を意識しながら聞きます。
③一緒に文字を探す
最初は「“ね” はどこかな?」と一緒に探しても大丈夫。少しずつ一人でできるようになります。
④完成した言葉を読む
できたら一緒に読んでみます。「ねこ!」と読めた時の喜びが、次の活動につながります。

🌿ステップ②: 絵と文字数をヒントにする
🐈
○ ○
丸シールなどで文字を隠し、文字数だけを見せます。
🌿ステップ③: 絵だけを見て、自分で考える
🐈
「ね・こ」
と音を聞きながら、自分で文字を選びます。

🌳ステップ④:自由に言葉を作る
カードがなくても、
「ぷりん」
「けーき」
「ママ」
など、好きな言葉を作れるようになります。
大人が大切にしたいこと

🌱正しさより「書きたい!」を大切にする
「違うよ!」とすぐに直すより、「あとで一緒に見てみようか」くらいの気持ちで見守ります。
🌱子どもの好きな言葉から始める
興味のある言葉ほど、集中して取り組めます。
🌱長い言葉を無理に作らない
最初は2文字、3文字でも十分です。「できた!」の積み重ねが自信になります。
よくある悩みと工夫
Q1.五十音順に並べないとダメ?
A.絶対ではありません。
最初は探しやすいように五十音順がおすすめですが、慣れてくると自由な配置でも大丈夫です。
Q2.濁音や拗音は難しい
最初は「ねこ」「くま」「いぬ」などシンプルな言葉から始めてみましょう。
「ばなな」
「とんぼ」
「きょうりゅう」
など、その音を含む単語カードをセットにしておくのもおすすめです。

Q3.カタカナと区別しなくても大丈夫?
「けーき」「ばす」など、ひらがなで並べていても問題ありません。
大切なのは正しい表記ではなく、「言葉を文字にしてみたい!」という気持ちです。
ひらがなスタンプとの違い

まとめ
移動五十音は、文字を覚えるための教具ではありません。
「自分の言葉を文字で表現できた!」という喜びを育てる教具です。
砂文字板、ひらがなビンゴ、ひらがなスタンプと積み重ねてきた経験が、「書きたい!」という気持ちになり、
やがて本当の「書く」へとつながっていきます。
焦らず、子どもの「伝えたい」を大切にしながら、親子で楽しんでいきたいですね🌷

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