今回は、モンテッソーリ教育の感覚教具「色つき円柱」を紹介します。「円柱さし」と比べて知名度は低く思いますが、魅力がたくさんありますので、是非参考にしてみてください。

こんな方におすすめ

  • 色つき円柱を買おうか、悩んでいる
  • 色つき円柱の取り組み方を知りたい!
  • おうちでできるモンテッソーリ教育に興味がある

色つき円柱ってなに?

モンテッソーリの色つき円柱とは、「円柱さし」に対応した木枠(台)のない円柱セットです。赤・青・黄・緑に色付けされた円柱を、直径や高さの順序に基づいて並べたり積み上げたりすることで、感覚を洗練させます。

「円柱さし」との3つの違い

「色つき円柱」も「円柱さし」も、どちらも太さや高さの変化を体得する教具ですが、明確な違いがあります。

3つの主な違い

  1. 構造と見た目
  2. 目的と指先の使い方
  3. 「誤りの自己訂正」のやり方

円柱さし
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知育効果

「色つき円柱」には、感覚の洗練から算数教育の基盤、空間認識まで多面的な効果があります。木枠がない状態で取り組むため、「円柱さし」よりも高度な能力が求められます。

主な知育効果

  1. 視覚の洗練
  2. 算数教育の間接的準備
  3. 論理的思考力の育成
  4. 「誤りの自己訂正」の躍進
  5. 空間認識能力の獲得

①視覚の洗練

「色つき円柱」の最大の目的は、目で見て「太さ」や「高さ」の変化を正しく見分ける力(視覚の洗練)を育てることです。視覚を洗練させることで、三次元の識別能力を向上させます。

②算数教育の間接的準備

幼児期の「感覚」を通して色つき円柱に取り組むことで、小学校以降で習う算数の概念を学習します。「10(5)個」の円柱が等間隔で変化することで「十進法」の感覚を掴み、大小や高低といった比較の概念を具体物を通して学ぶことができます。

③論理的思考力の育成

後に紹介する、4歳以降におすすめの発展活動の一つであるマトリクス(4色の円柱の交差)を通して、「論理的思考力」や「情報の整理能力」を育てることができます。マトリクスの構造を理解することで、「表の読み取り」や「座標」、「グラフ」、「行列」の理解に繋がります。将来学習する、算数・数学への強力な土台となります。

④「誤りの自己訂正」の躍進

色つき円柱には木枠(台)がないため、子どもが自分の視覚だけを頼りに、太さや高さの順序性が正しいか確認しなければなりません。大人の指摘なしで「自発的に間違いに気づき、修正する」ことの繰り返しにより、「誤りの自己訂正」を飛躍的に伸ばすことができます。

⑤空間認識能力の獲得

高く積み上げる活動では中心軸を意識して正確に置かなければ崩れてしまうため、高い集中力やバランス感覚、空間把握力が必要です。またパターンカードを用いた発展活動では、空間構成力(二次元を三次元に変換する)や空間認識能力を伸ばすことができます。

対象年齢

モンテッソーリ教育において、「色つき円柱」の対象年齢は3〜5歳頃(4歳前後が最適期)とされています。「円柱さし」をスムーズにこなせるようになったり、日常の中で「こっちが大きい」「これが一番高い」など比較の言葉を使い始めたら、始めてみてください。

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色つき円柱をやってみよう

子どもの成長や興味・関心に合わせて、以下のように難易度が変化していきます。

Step.1(3歳頃):単色のグレーディング(基本的な並べ方)

3歳頃は視覚だけで正確な寸法を見分けるのが難しいため、最初は「赤(太さのみ変化)」など変化が1つだけの円柱から始めます。横一列に並べたり、高く積み上げたりして、シンプルな高低・大小の変化を体感しましょう。

1対1の等身大配置カードの使用(単色)

順序性を重んじてグレーディングする活動に慣れたら、円柱の底面と同じ大きさの円上に円柱を置く活動をしてみましょう。

Step.2(4歳頃):複数色のペアリング

単色の並び替えができるようになったら、2色の円柱を組み合わせて「共通点(同じ寸法)」を見つける活動へ進みます。

共通点探し

「赤」と「黄」は、「太さの変化パターン」が同じです。上に積むと、同じ太さのペアができます。

「青」と「黄」は、「高さの変化パターン」が同じです。並べた二列を横から見比べると、同じ高さのペアができることに気づきます。

ペアリング

ペアリングができるのは、「赤・黄・緑」の3色間です。

1対1の等身大配置カードの使用(複数色)

Step.3(5歳頃):マトリクス(4色すべての交差)

最終段階として、4色全ての円柱を混ぜ合わせ、縦軸(高さ)と横軸(太さ)が交差する二次元の表を作ります。

まずは格子を描いた「関係表」に、シートの基準となる左端(または上端)に1色の円柱を正しく並べます。残りの円柱を混ぜ、1本ずつ円柱を手に取り、縦と横の条件が交差するマスに置いていきます。全ての円柱がシート上に配置されると、太さと高さが立体的なグラデーションとなった行列(マトリクス)が完成します。

そのほかの発展活動

全てのルールを理解した上で、4色全ての円柱を使って幾何学模様を作るなど、創造的な活動に発展します。

算数教育的使用

小さい、細い、低い円柱を「1」として、「10(5)」までの数と一致させる活動です。

複雑なパターンカードの使用

実物の円柱よりも小さく描かれた「縮小サイズカード」や、複数の色の円柱を積み上げた「立体タワーカード」、円柱を真上や横から見た「投影図カード」にも挑戦してみましょう。

「目で見た情報(2次元)」を「自分の手元(3次元)」に再現する空間認識力や、図面で隠れている部分を推測する抽象的な思考力を養うことができます。

購入方法

「色つき円柱」は、モンテッソーリ教具の専門店やオンラインショップ(Amazonや楽天市場など)で購入可能です。

我が家では、楽天市場にて掲載されている『バイオリンJP』の「色つき円柱」を使用しています。演習用シート(パターンカード)もセットで売られていました!

家庭用に購入する場合、「国際規格(本格)」か「ミニサイズ」か、目的や予算に合わせて購入を検討してみてください。

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たぬさん
モンテッソーリ教育出身の子育て中ママが、おうちでできるモンテッソーリ教育について配信しています! ◾️精神科看護師 ◾️アメブロ ◾️育児本100冊以上購読