「躾」ってなんだろう?|本当に育てたいのは「自律する力」
「躾」と聞くと、厳しくしなければいけない。言うことを聞かせなければいけない。
そんなイメージを持つ方も多いかもしれません。
私も以前は、躾とは子どもにルールを教え込むことだと思っていました。
でも、子どもの育ちについて考えていく中で、躾とはもっと大切なものを育てる関わりなのではないかと思うようになりました。
自立と自律は違う
子どもに育てたいのは、自立だけではありません。
「自立」とは、自分でできることです。
- 自分で食べる。
- 自分で着替える。
- 自分で身の回りのことをする。
「できる」が増えていく姿です。
一方で、「自律」とは、自分をコントロールする力です。
- 順番を待つ。
- 人を傷つけない。
- 感情を整える。
- やりたい気持ちを調整する。
社会の中で、自分も周りも大切にしながら生きていくための力です。

教育と躾の違い
私は、「教育」は自立を育てる関わり、「躾」は自律を育てる関わりだと考えています。
教育は可能性を広げるもの。
躾は社会の中で幸せに生きていくための土台を育てるもの。
もちろん完全に分けられるものではありません。
どちらも子どもの育ちに欠かせない大切な両輪です。
自律とは「我慢する力」でもある
自律には、自制心が含まれています。
- やりたいことを我慢する。
- 気持ちを切り替える。
- 約束を守る。
- 人を傷つけない。
人は社会の中で生きていく以上、「やりたいからやる」だけではうまくいきません。
少しずつ我慢する力を身につけながら、自分を整える力を育てていきます。
躾は未来を守る愛情
私は、躾とは言うことを聞かせることではなく、未来の子どもを守ることだと思っています。
- 挨拶をすること。
- 人を傷つけないこと。
- 順番を待つこと。
- 「ありがとう」や「ごめんなさい」を伝えること。
今の子どもにとっては、面倒だったり、やりたくなかったりすることもあります。
それでも、「将来、人との関わりの中で困らないように」「幸せに生きていけるように」という願いを込めて伝えていく。
そこには、未来を見据えた愛情があります。
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だからこそ、伝え方が大切
我慢する力は大切です。
しかし、やり方を間違えると、躾は支配になってしまいます。
「言うことを聞きなさい」「親の言う通りにしなさい」
そんな関わりの中では、自分で考える力が育ちにくくなります。
- 怒られないために行動する子。
- 指示を待つ子。
- 周りの顔色ばかり気にする子。
それでは、本当に育てたい姿とは違ってしまいます。
何を伝えるかと同じくらい、どう伝えるかも大切です。

モンテッソーリ教育も自律を大切にしている
モンテッソーリ教育というと、自立や主体性を育てる教育というイメージがあります。
しかし、目指しているのはそれだけではありません。
自由の中で「自分を律する力」も大切にしています。
そのために、線上歩行や静粛練習という活動があります。
- ゆっくり歩く。
- 姿勢を保つ。
- 静かに耳を澄ます。
体をコントロールする経験を積み重ねることで、少しずつ心をコントロールする力も育っていきます。

体を整えることは、心を整えることにつながっています。
自制心や自律は、「我慢しなさい」と教え込むことで身につくものではありません。
日々の経験の積み重ねの中で、少しずつ育っていくものです。
本当に育てたいのは「従順さ」ではない
躾とは、「子どもを思い通りにすること」ではありません。
本当に育てたいのは、「大人の言うことをよく聞く子」ではなく、「自分で考え、自分を律し、周りの人も大切にしながら生きていける人」です。
モンテッソーリ教育が大切にしている「自由と規律」も、その先にある姿を目指しています。

まとめ
子どもに育てたいのは、自立だけではありません。
自分でできる力と、自分を整える力。
教育と躾。
どちらも子どもの成長に必要なものです。
躾とは、言うことを聞かせることではなく、社会の中で自分も周りも大切にしながら生きていくための力を育てること。
本当に育てたいのは、従順さではなく、自律する力なのかもしれません。
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