「思考力を育てましょう。」

最近、教育の世界でよく耳にする言葉です。

AI時代だから。受験でも必要だから。

そんな理由で話題になることも増えました。

でも、「思考力」とは、一体どんな力なのでしょうか。

私は長い間、「思考力がある人」と聞くと、

  • 勉強ができる人。
  • 論理的に話せる人。
  • 頭の回転が速い人。

そんな人を思い浮かべていました。

でも、モンテッソーリ教育を学び直し、娘と一緒にもう一度その世界に触れる中で、少し考え方が変わりました。

思考力とは、もっと広く、もっと人間らしい力なのではないか。

そんなふうに感じるようになったのです。

AI時代に必要な情報を選ぶ力について考える女の子
子どもに本当に育てたいのは「情報を選ぶ力」|スマホ・SNS時代に親ができることAIやSNSが身近になった今、子どもに本当に必要な力とは何でしょうか。モンテッソーリ教育の視点から、「情報を選ぶ力」「比べる力」「考える力」の大切さを、実体験を交えながら紹介します。 ...

思考力とは「正解を知っていること」ではない

学校では、問題には答えがあります。

算数には正解があります。漢字にも正解があります。

もちろん、それらを学ぶことはとても大切です。

基礎学力は、子どもの未来を支える土台になります。

でも、大人になるとどうでしょう。

  • 子育て。
  • 仕事。
  • 人間関係。
  • SNSとの付き合い方。
  • AIとの付き合い方。

そこには、一つの正解はありません。

誰かが答えを教えてくれるわけでもありません。

だから私は、社会で本当に必要なのは、

「正解を知っていること」ではなく、「正解のない問いを考え続ける力」なのではないかと思っています。

思考力は、一つの力ではない

「思考力」と聞くと、「論理的思考」を思い浮かべる方も多いかもしれません。

でも、思考力とはそれだけではありません。

例えば、

  • 論理的に順序立てて考える力(論理的思考)
  • 一つの情報をうのみにせず、多面的に考える力(批判的思考)
  • 新しい発想を生み出す力(創造的思考)
  • 違う立場から考える力(多角的思考)
  • 違いを見つけ、比べる力
  • 共通点を見つけて概念へつなげる力(抽象化する力)
  • 「なんで?」と問いを持つ力

どれも思考力を支える大切な力です。

そして、これらはそれぞれが独立しているわけではなく、お互いにつながり合いながら育っていきます。

思考力を構成するさまざまな考える力

問いを持つから考え始める。

比べるから違いに気づく。

違いに気づくから共通点や法則が見えてくる。

抽象化できるようになると、新しい発想や多角的な見方にもつながっていきます。

つまり、思考力とは一つの能力ではなく、さまざまな力が重なり合いながら育っていくものなのです。

モンテッソーリ教育も、こうした力を一つひとつ切り離して育てるのではなく、教具や日々の活動を通して自然につながるように育んでいます。

その中でも、思考の入り口になりやすいのが「比べること」だと私は感じています。

モンテッソーリ教育は「考える環境」をつくる

モンテッソーリ教育では、子どもに答えを教えることよりも、「自分で気づくこと」を大切にしています。

そのために使われるのが、モンテッソーリ教具です。

例えば、

  • ピンクタワー。
  • 茶色の階段。
  • 色板。
  • 数棒。

どの教具にも共通しているのは、一つの性質だけが変化するように作られていることです。

大きい・小さい。
長い・短い。
太い・細い。
赤・青。

子どもは教具を触りながら、自然と違いに気づきます。

違いに気づくと、比べます。比べると、「同じところ」と「違うところ」が見えてきます。

そして、その繰り返しの中で少しずつ法則や概念を理解していきます。

モンテッソーリ教育でよく使われる「具体から抽象へ」という考え方も、この積み重ねの中で生まれます。

具体的な教具を触り、見て、比べ、共通点を見つけ、少しずつ頭の中で考えられるようになっていく。

教具は何かを覚えさせるための道具ではありません。

子どもが自分で考え始める環境なのです。

モンテッソーリ教具が考える力を育てるイメージ

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子どもは、自分から考えようとしている

子どもは、ある時期になると毎日のように聞きます。

「なんで?」
「どうして?」
「なんで空は青いの?」
「なんで葉っぱは落ちるの?」

誰かに教えられたわけではありません。

それでも子どもは、自分から問いを持ち始めます。

私は、この姿こそが、モンテッソーリ教育でいう自己教育力なのではないかと思っています。

子どものなんで?が思考力を育てる
  • もっと知りたい。
  • もっと分かりたい。
  • 自分で確かめたい。

そんな内側から湧いてくる力があるからこそ、子どもは問いを持ちます。

そして、

見て、触れて、比べて、試して、また考える。

その繰り返しの中で、思考力は少しずつ育っていきます。

だから思考力は、大人が教え込むものではありません。

子ども自身が育てていくものなのです。

自己教育力
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思考するためには「体験」が必要

では、その思考力は、どのように育っていくのでしょうか。

私は、その鍵になるのが「体験」だと思っています。

テレビや動画は、とても便利です。短い時間でたくさんのことを知ることができます。

でも、その多くは、一方向から与えられる情報です。

一方で、体験には「余白」があります。

体験が子どもの思考力を育てる

動物園へ行く。水族館へ行く。散歩をする。

図鑑を開く。親子で会話をする。

実際に見て、触れて、感じて、「なんで?」と思う。

その問いから、また調べてみる。比べてみる。

もう一度体験してみる。

私は、この繰り返しこそが思考力を育てるのではないかと思っています。

体験とは、知識を増やすためだけのものではありません。

子どもの「なんで?」を生み出すものなのです。

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AI時代だからこそ、人間にしかできないこと

AIは、たくさんの知識を持っています。

質問をすれば、すぐに答えを返してくれます。

これからの時代、その便利さはますます大きくなるでしょう。

だからこそ、人間に求められる力も変わっていきます。

大切なのは、知識をたくさん持つことだけではありません。

問いを持つこと。

自分で考えること。

比べること。

そして、自分なりの答えを見つけていくことです。

私は以前、「情報を選ぶ力」についての記事を書きました。
👉【子どもに本当に育てたいのは「情報を選ぶ力」|スマホ・SNS時代に親ができること

情報があふれる時代だからこそ、思考力はますます大切になっていくと感じています。

AI時代に必要な思考力

思考力は、人生を豊かにする力

思考力とは、誰かより頭が良くなるための力ではありません。

テストで良い点を取るためだけの力でもありません。

  • 問いを持つこと。
  • 比べること。
  • 試してみること。
  • 考え続けること。
  • 自分なりの答えを見つけていくこと。

モンテッソーリ教育は、答えを教える教育ではありません。

子どもが「なんで?」と問いを持ち、自分で考え、自分なりの答えを見つけていく環境を整える教育です。

私は、それこそが「思考力」なのだと思っています。

そして、AIがどれだけ進化しても、この力だけは人にしか育てることのできない、一生の財産になるのではないでしょうか。

思考力が育つ学びのプロセス

おすすめの三冊🌸
📖『子どもの発見』

📖『モンテッソーリ教育×ハーバード式 子どもの才能の伸ばし方』

📖『自分で考える子になる育て方』

おすすめの絵本🌷
『じぶんだけのいろ』

『どうしてお月さまはついてくるの?』

『しぜんとかがくのはっけん!366』

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