今回は、モンテッソーリの言語教育の一つである「音節あそび」について、詳しく解説していきます。
モンテッソーリ教育「言語の敏感期」については、こちらの記事↓をご参考ください。
音節あそびとは

モンテッソーリ教育では、文字を書くためのファーストステップの位置付けとして考えています。
むむ・・そもそも音節ってなんだ?
まずは、音節について説明するね!
音節とは?
音節とは、母音(a,i,u,e,o)を中心に区切った、ひとまとまりの発音単位を指します。簡単に言うと、言葉を声に出した時に数えられる音のことです。
音節を数えるときは、「ー、ん、ぁ、ぃ、ぅ、ぇ、ぉ、ゃ、ゅ、ょ、っ」は数えません。例えば、「あいうえお」はすべて1音節(合計5音節)、「しょうぼうしゃ」は「しょー(1)ぼー(1)しゃ(1)」で合計3音節になります。「りんご」や「はっぱ」、「きゅうり」は2音節です。
文字と音が一つずつ対応せず、単語の先頭にこない音のことを、特殊音節といいます。
一つの音として聞こえる単語が多い英語と異なり、日本語は音節が多くリズムも一定であることが特徴です。(「spring」は1音節、「すぷりんぐ」は5音節です。)
音節あそびの目的
話し言葉を吸収する時期の子どもは、「音のかたまり」で単語を理解します。例えば「ばなな」であれば「ば」「な」「な」という3つの文字で構成されますが、子どもは「ばなな」という音が言葉(=文字)だと認識しています。
特殊音節といった音節ではカウントしない隠れている「文字」もあり、音と文字を正しく一致させて文字を書くのは、子どもにとってレベルの高い活動となります。
「とうもろこし」や「エレベーター」といった長い言葉を間違えやすいのは、音節分解が難しいからなんだね。
文字を習得するためには、言葉を一音ずつ分解して正しく聞き取り、聞き取った音を文字に置き換える必要があります。
言葉を一音ずつ分解する活動こそ、音節あそびなのです。
音節あそびの取り組み方
最も簡単な方法は、単語を発音しながら音節の数だけ手を叩くことです。例えば「ばなな」であれば、「ば」「な」「な」と言いながら3回手を叩きます。
音と文字を一致させ特殊音節も理解するためには、絵カードと丸シールを使うことをおすすめします。

モンテッソーリ教育の教具は一つずつ大きいですが、手作り教具は「安さ&スペースの確保」を重視してDAISOのカードを使っています。
「音節あそび」教具の作り方
今回は、DAISOのカードで作り方を紹介します。
材料はこちら
- 絵カードを印刷します。(私は公文の絵カードをコピーし、単語は「教科書体」を印刷して貼り合わせています。)
- 文字の近くに、音節の数だけ丸シールを貼ります。(100均の丸シール、大サイズで赤色を使用しています。)
- カスタネットや太鼓を用意します。(手を叩くだけでも大丈夫です。)
- 単語を読みながら、音節に合わせて手や楽器を叩きます。
DAISOの絵カードは、6枚並べて印刷できます。このとき、カードの下に余白を空けるようにしてください。



名称を印刷して貼り合わせてもOKです!(私は面倒くさくて手書きにしています。)

丸シールの小サイズを使用しています。音節と文字を一致しやすくするために、音節ごとに文字を囲うようにしています。
※最後にラミネート加工をしたい方はしてください。
取り組み方
絵を見て名称を言いながら、音節の数だけ手や楽器を叩きます。
家では、カスタネットを使っています!

娘の感想
たぬちゃんはこのおしごとあんまり好きじゃない!だって、面白くないから!
そっか〜!(素直〜!)
内心(わかる〜)と思いました笑。興味を持っておしごとをしてくれたら嬉しいけど、興味を持つかどうかはその子次第!(私はほぼ食べる系のおしごとしかしてなかった!)
そして、(と言いながら)毎日楽しそうに取り組んでいます笑。カスタネットを鳴らすのが楽しいようで、カードにしていない「かえる」なども自分で言いながら3回鳴らせるようになりました。

教具作りは最初から完璧は求めず、子どもが興味を持つようだったらバージョンアップしていくことがおすすめです!興味を持ってくれたらラッキーくらいに考えて準備しましょう(^-^)
おまけ
「音節あそび」ではありませんが、俳句や短歌の「五・七・五」のリズムに触れることもおすすめです。
リズム単位(拍)は、音節では数えなかった「ー、ん、っ」も一つとして数えます。例えば「サッカーせんしゅ」は、4音節、7拍になります。
「五・七・五」のリズムは日本特有で、語彙力や表現力、豊かな感性が身につきます。耳からの記憶力向上にも繋がるので、幼少期からぜひ取り入れてみてください。
↓公文の俳句カードがおすすめです。

🔽0〜3歳のモンテッソーリ教育について、詳しく知りたい方はこちらの書籍がおすすめです。
🔽3〜6歳のモンテッソーリ教育について、詳しく知りたい方はこちらの書籍がおすすめです。
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