子どもを観察した後に大切なこと|モンテッソーリ教育が教えてくれる「子どもの見方」
STEP7では、モンテッソーリ教育における「観察」と、子どもの何を見ればよいのかについてお話ししました。
観察をしていると、
- これは敏感期かな?
- どんな環境を用意したらいいんだろう?
- 今は何に興味があるのかな?
と、次のことを考えたくなります。
それは、子どものことを真剣に考えているからこそ生まれる気持ちです。
でも観察の後に本当に大切なのは、すぐに答えを出すことではありません。
今回は、観察した後に大切にしたい「子どもの見方」についてお話しします。
1. 観察すると、つい答えを出したくなる
子どもを観察していると、「これは言語の敏感期かな」「数に興味が出てきたのかな」と考えることがあります。
モンテッソーリ教育を学ぶほど、そうした見方は増えていくかもしれません。
もちろん知識は大切です。でも時に、知識が先に立ちすぎてしまうこともあります。
観察は、子どもを分類するためのものではありません。
まずは目の前の子どもの姿を見ることが大切です。
2. 観察すると、環境を用意したくなる
観察をしていると、「もっと興味を広げてあげたい」と思うことがあります。
図鑑を買ったり、体験に連れて行ったり、教具を用意したり。それは子どもを思うからこその行動です。

モンテッソーリ教育でも、子どもの興味に合わせて環境を整えることを大切にしています。
だから環境を用意すること自体は、とても素敵なことです。
ただ、その環境を選ぶのは大人でも、使うかどうかを決めるのは子どもです。
そこを忘れないでいましょう。
3. 子どもの興味は、思ったより奥深い
例えば、カブトムシが大好きな男の子がいたとします。
大人は、「虫に興味があるんだ」と思うかもしれません。すると、虫の図鑑や昆虫館、虫の教具などを用意したくなります。
でも、その子が惹かれているのは本当に「虫の知識」でしょうか。
もしかすると、「カブトムシってかっこいい!」
ただそれだけかもしれません。戦う姿に憧れているのかもしれません。友達との会話が楽しいのかもしれません。

STEP7でお話ししたイルカのエピソードも同じです。
イルカが好きだと思っていたら、本当に惹かれていたのはイルカショーのお姉さんだったかもしれません。
子どもが見ている世界は、大人が思うよりずっと奥深いものです。
だから図鑑を読まないこともあります。せっかく用意した教具に興味を示さないこともあります。
そんな時は、「興味がなかったんだ」ではなく、
「私が思っていた興味と違ったのかもしれない」と考えることも大切です。
4. 観察すると気づく自分の願望
観察を続けていると、子どもだけでなく自分自身も見えてきます。
例えば私は、プリンセスごっこやビーズ遊びよりも、文字や数、図鑑に興味を持っている方が賢そうに感じてしまうことがありました。
だから、「こっちもやってみたら?」と勧めたくなります。
でも、それは決して悪いことではありません。
- 子どもの可能性を広げたい。
- 学ぶ楽しさを知ってほしい。
- 将来困らないようにしたい。
そんな願いがあるからこそ生まれる気持ちだからです。
だから願望を持つこと自体は悪いことではありません。
ただ時々、「これは子どもの興味かな?」「それとも私の願いかな?」と立ち止まってみることも大切なのだと思います。

5. だからまた観察に戻る
子育ては思い通りにならないことの連続です。
良かれと思って買った図鑑を開かない。
楽しんでくれると思った教具に見向きもしない。
そんなこともあります。
でも、それは失敗ではありません。
むしろ、「今のこの子は何に惹かれているんだろう?」と考えるきっかけになります。
分からなくなったら、また観察に戻る。
思った反応が返ってこなかったら、また観察に戻る。
観察は一度で終わるものではありません。
観察と環境づくりを繰り返しながら、少しずつ子どもを理解していくものなのだと思います。

6. 観察の先にあるもの
観察を続けていると、少しずつ子どもへの見方が変わってきます。
「どう教えよう」よりも、「何に惹かれているのかな」と考えるようになります。
観察の目的は、子どもをコントロールすることではありません。
子どもを理解しようとし続けることです。
そして、その過程で私たちは子どもだけでなく、自分自身の思い込みや願いにも気づいていきます。
観察とは、子どもを見ること。そして同時に、自分自身を見つめることでもあるのかもしれません。
まとめ
観察をすると、私たちはつい答えを出したくなります。環境を用意したくなります。もっと興味を広げてあげたくなります。
それは、子どものことを大切に思っているからこそ生まれる自然な気持ちです。
でも、子どもが見ている世界は、大人が思うものと違うことがあります。
だからこそ、分からなくなったらまた観察に戻る。
答えを探すのではなく、子どもを理解しようとし続ける。
それがモンテッソーリ教育における観察の本当の価値なのかもしれません。
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子どもを信じて見守ることの大切さを教えてくれる一冊です。「もっとこうなってほしい」という親の願いと上手に付き合うヒントを与えてくれます。
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子どもを変えようとするのではなく、子どもを理解し支える大切さを教えてくれる一冊です。親自身の関わり方を見つめ直したい時にもおすすめです。
