子どもの観察とは?何を見るの?モンテッソーリ教育が大切にする「観察」の意味
モンテッソーリ教育について学んでいると、「観察が大切」という言葉をよく目にします。
でも、
- 観察って何をすればいいの?
- 何を見れば子どものことが分かるの?
- ただ見守っていればいいの?
と疑問に感じる方も多いのではないでしょうか。
STEP6では、おうちモンテッソーリで大切なのは、子どもに合った環境を整えることだとお伝えしました。
では、その「子どもに合った環境」は、どうすれば分かるのでしょうか。
その答えが、「観察」です。
モンテッソーリ教育では、観察は教育の出発点だと考えられています。
子どもに何かを教える前に、まずはその子を理解すること。
この記事では、モンテッソーリ教育が観察を大切にする理由と、家庭でどのように子どもを見ればよいのかをご紹介します。
モンテッソーリ教育で観察が大切にされる理由
STEP6では、おうちモンテッソーリとは「子どもに合った環境を整えること」だとお伝えしました。
しかし、子どもに合った環境は、大人が決めるものではありません。
まず必要なのは、「今、この子は何に興味を持っているのだろう?」と知ろうとすることです。
そのために欠かせないのが、観察です。
モンテッソーリ教育では、子どもをよく見ることで、
- 今興味を持っていること
- 身につけようとしている力
- 困っていること
が少しずつ見えてくると考えます。
だからこそ、観察は教育のスタートなのです。

観察とは「子どもを理解すること」
観察と聞くと、「細かく記録を取らないといけないのかな。」と思う方もいるかもしれません。
でも、おうちモンテッソーリで大切なのは、難しい技術ではありません。
子どもは一人ひとり違う
同じ年齢の子どもでも、興味を持つことは一人ひとり違います。
また、同じ遊びをしていても、夢中になっている理由は違うことがあります。
だからこそ、「この年齢だからこれが好きなはず」と決めつけるのではなく、
目の前の子どもの姿を見ることが大切です。
大人が先に答えを決めないため
子育てをしていると、「この子は〇〇が好きなんだな」と思うことがあります。
でも、実際には大人が思っていることと、子どもの本当の興味が違うこともあります。
観察は、「本当にそうかな?」と立ち止まる時間でもあります。
観察は評価ではない
観察の目的は、
「できた」「できない」を判断することではありません。
今、どんなことに興味を持ち、どんな力を伸ばそうとしているのか。
それを知るための時間です。
子どもを変えるためではなく、子どもを理解するため。
それがモンテッソーリ教育の観察です。
実際に何を観察すればいい?
観察と聞くと難しく感じますが、特別な知識は必要ありません。
まずは日常の中で、次のような姿を見てみましょう

① 何を選んでいるか
子どもが自分から選ぶものには、興味や関心が表れます。
- どんな遊びを始める?
- どんな絵本を持ってくる?
- 何度も手に取るものは?
「自分で選ぶ」という行動には、その子らしさがたくさん詰まっています。
② どんな遊び方をしているか
何で遊んでいるかだけでなく、どんな遊び方をしているかも大切です。
同じおままごとでも、
料理ばかりする子もいれば、ぬいぐるかのお世話をする子もいます。
何で遊ぶかだけでなく、どう遊ぶかを見ることで、興味の方向が見えてきます。
③ 何を繰り返しているか
子どもは、自分に必要なことを何度も繰り返します。
- 同じ絵本を読む。
- 同じ遊びをする。
- 同じ言葉を繰り返す。
その繰り返しの中に、今伸ばしたい力が隠れていることがあります。
④ どんな言葉を使っているか
子どもの言葉には、興味や関心が表れます。
- 同じ言葉を何度も使う。
- ごっこ遊びで大人の言葉をまねする。
- 繰り返し質問する。
そんな姿も、大切な観察ポイントです。
⑤ どこで困っているか
困っている場面も、成長のヒントです。
- 何度も挑戦している。
- 助けを求めている。
- あと少しでできそう。
そんな場面では、環境を少し整えるだけで、自分でできるようになることもあります。
⑥ どんな時に嬉しそうか
子どもが一番嬉しそうな瞬間には、その子らしさが表れます。
「できた!」と笑った時。
誰かに見てもらえた時。
自分で選べた時。
そんな表情も、観察の大切なヒントになります。
我が家で気付いた「観察」の大切さ
以前、娘はイルカに夢中になっていました。
私は、「イルカが好きなんだ!」と思い、
水族館へ行ったり、図書館でイルカの図鑑を見たりしていました。
でも、何度か様子を見ているうちに、あることに気付きました。
娘が夢中だったのは、イルカそのものではなく、イルカショーのお姉さんだったのです。

家では、「こんにちは〜!」とショーを始めたり、ぬいぐるみに芸をさせたり。
イルカよりも、「人前で表現すること」に興味があったようでした。
もし最初の思い込みだけで、イルカの図鑑ばかり買っていたら、娘の本当の興味には気付けなかったかもしれません。
観察は、子どもの「好きなもの」を見つけることだけではなく、
「なぜ好きなのか」を知ろうとすることなのだと感じた出来事でした。
観察で大切なのは「答え」を決めないこと
観察をしていると、「この子は〇〇が好きなんだ」と思うことがあります。
でも、一度見ただけで決めつけないことも大切です。
子どもの興味や発達は、日々変わっていきます。
観察とは、一回で答えを出すことではありません。
何度も子どもの姿を見て、
「今日はどうかな。」と理解し続けることです。
その積み重ねが、子どもに合った環境づくりにつながっていきます。

まとめ
モンテッソーリ教育における観察とは、
子どもを評価することではなく、理解することです。
観察するときは、
- 何を選んでいるか
- どんな遊び方をしているか
- 何を繰り返しているか
- どんな言葉を使っているか
- どこで困っているか
- どんな時に嬉しそうか
そんな姿を少しだけ意識してみましょう。
観察は、子どもを変えるためではありません。
子どもを知り、その子に合った環境を整えるための第一歩です。
🌱この記事でお伝えしたいこと
観察とは、子どもを評価したり、正解を探したりすることではありません。
「この子は今、何に夢中なんだろう?」
そんな気持ちで子どもを見ることが、おうちモンテッソーリの第一歩です。
🏡我が家では…
娘を観察していると、「好きなもの」と「本当に興味があること」は違うのだと感じることがあります。
イルカの例のように、表面的な興味だけでは気付けなかったことも、何度か様子を見ているうちに見えてきました。
だから今は、「何が好きなのかな?」だけではなく、「何に惹かれているのかな?」という視点で娘を見るようにしています。
すぐに答えを出さず、少しずつ理解していくことも、親として大切な時間なのだと感じています。
📚参考文献・参考資料
- Maria Montessori『子どもの発見』
- Maria Montessori『吸収する精神』
- Maria Montessori『The Montessori Method』
- Association Montessori Internationale(AMI)
- American Montessori Society(AMS)
🌸もっと深く学びたい方へ(おすすめの本)
この記事は、私自身がモンテッソーリ教育で育った経験と、現在娘とおうちモンテッソーリを実践する中で感じたことに加え、モンテッソーリ教育の考え方や書籍を参考に執筆しています。
さらに理解を深めたい方には、次の書籍もおすすめです。
📖 『子どもへのまなざし』
→ 子どもを理解しようとする大人の姿勢について、改めて考えさせてくれる一冊です。
📖 『見守る子育て』
→ 子どもの主体性や成長を見守る関わり方を学びたい方におすすめです。

🍀子どもは毎日少しずつ変わっています。
今日見えた姿が、明日も同じとは限りません。
だからこそ、「決めつける」のではなく、「知ろうとする」気持ちを大切にできたら素敵ですね😊
🌱STEPシリーズ
✔️ STEP1 モンテッソーリ教育とは
✔️ STEP2 自己教育力とは
✔️ STEP3 吸収する精神とは
✔️ STEP4 敏感期とは
✔️ STEP5 自立と主体性とは
✔️ STEP6 おうちモンテッソーリとは
📍 STEP7 子どもの観察とは(この記事)
➡ STEP8 環境とは

