あ〜・・・今日もまた叱っちゃったな。
「叱らない育児」がしたいのに、うちの子、怒ることばっかりするんだよな〜


こんなお悩みを抱えている方、いらっしゃいますか?
最近「叱らない育児」という言葉をよく耳にしますよね。
娘の通っていた幼児教室“ベビーパーク”でも推奨していますし、お子様全員を東大理Ⅲに合格させた佐藤亮子さんなど、多くの教育評論家も口を揃えて発言されています。
でも・・・実際

叱らない育児ってむずかしいよね・・・
言うことなんて聞きやしないし、ああ言えばこう言う。嘘もつく。癇癪も起こす。 自分に余裕がないときに限って、子どもも問題を起こす。

自分が親から厳しく叱られてきた当事者なので、叱ることの大半は無意味で、一部はかなり悪影響を与えるものだと自覚しています。
ですが、自分が親になって親だって怒りたくて怒ってるわけではないことを知り、
自分は子どもの頃、親を振り回して、追い詰めて、怒らせてきたことに気がつきました。
今回は、「叱らない」育児を目指すも(なんかうまくいかない・・・)と悩んでいる方に、意識を変えて「叱らない」に繋げていく子育てをお伝えします。
「振り回されない」育児のすすめ
そもそもの話、子どもによって育てやすい、育てにくい、はありますよね。
- すんなり寝てくれるか
- 夜泣きはしないか
- ミルクは飲むか
- 離乳食は食べるか
- 言葉は出るか
- 癇癪はあるか
- 友達に手を出さないか
- 勉強はある程度できるか
- 反抗期はどの程度か
- ・・・
子どもが産まれたときから永遠に続く子育て。
育てやすいかどうかは、あくまで育てている親の主観ですが、
どこかのタイミングでいつかは大変に感じ、育てにくさを感じる瞬間が、どの子にも、どの親にもあると思っています。

子どもによって、成長するタイミングも、躓くポイントも、乗り越え方も、得意不得意も、その時の感情もすべて違うからこそ、
「叱らないようにしよう!」と意気込むより、
「振り回されないようにしよう!!」
と意識する方がよっぽど重要なのです。
「振り回されない」育児とは?

「振り回されない」育児とは、
長期的かつ客観的視点で子どもと向き合う育児のことです。
「叱らない」育児との違い
「叱らない」を意識すると、人は「叱る」も無意識に考えます。その結果、子どもの行動や態度に着目して、叱るか叱らないかの選択をするようになります。
一方で「振り回されない」は「振り回される」です。親の選択ではなく、子どもの行動や態度の裏側にある意図に着目できるようになります。
「叱らない」育児の落とし穴
叱らない=「何も言わずに見守ること」ではありません。また、叱る=「自己肯定感が下がる」わけでもありません。
極度に「叱らない」を続けた場合、社会的なマナーやルールを学べない、軽い注意でも自己否定につながる、感情コントロールができないといった、デメリットも生じる可能性があります。

大切なのは、親が感情的になりすぎず、子どもに伝わるように説明することです。
「叱らない」だけを切り抜いた育児をすることは危険です。
「振り回されない」育児のメリット
では、振り回されない育児のメリットはなんでしょうか?
具体的に5つ挙げてみました。
- 自分の感情を冷静に見れる
- 大半は「子どもの一時の感情による行動」であり、振り回される必要はありません。子どもと一線距離を置くことで、自分の感情を客観的に見ることができます。
- 叱るポイントや、“やってはいけないこと”“やるべきこと”の軸がブレない
- 子どもの行動の理由がどうあれ、許容の限度はあります。振り回されないことで、親の軸や方針をブレさず、一貫した子育てができます。
- 根本的な原因に気持ちが向きやすくなる
- 子どもが親を「振り回そう」と意図して行動している場合、目の前の行動とは別の原因が何かしらあります。振り回されない意識は、子どもの本当の訴えに目を向け理解を深める姿勢となります。
- 親の理想や他の子どもと比べにくくなる
- 子育てでは、無意識に自分の理想や他人と比べてしまいやすいです。そして、理想と現実の差から「叱る」に繋がっていることが多いです。振り回されない意識をすることで、「よそはよそ、うちはうち」と子ども自身の成長に目を向ける事ができます。
- 子ども側の問題を親が背負う感覚が軽くなる
- 子どもの将来を案じて「叱る」につながっている場合、自分と子どもは別の人間であることを意識づけ、適切な距離を取ることができます。
「振り回されない」育児のコツ
「きちんと子育てをしなければいけない」と、親の強い使命感や責任感が子どもに向くと、親子の距離が近くなります。
振り回されないとは、「子どもとの距離」を適切に保つことです。
「子どもにイライラしている」ときは、距離が近づきすぎている可能性が高いので、意識的に距離を置くことをおすすめしています。
物理的に距離を置くことが難しい場合は、一瞬(自分の子ども)という意識を小さくするといいでしょう。

(もし他人の子どもだったら?)と考えると、叱りつけるほどではないと思いを改めたり、注意の仕方に気を使うことができたりします。
子どもと距離を取ることで、自分の感情とも自然に距離を取ることができます。

まとめ
子どもの行動や反応で一喜一憂せず、振り回されないことで叱る育児を卒業できます。
子どもにも自分の感情にも振り回されない練習を是非してみてください。
「叱らない」は子育て限定ですが、「振り回されない」は夫婦関係、親子関係、人間関係すべてに応用できるのでおすすめですよ。