• 一度失敗してから、やらなくなってしまった…
  • 成功体験が大切って聞くけれど、失敗させない方がいいの?
  • 『もうやらない!』と言うのに、本当はやりたそう…

子どもを見ていると、そんな姿に戸惑うことがあります。

最近は「生き抜く力」を育てるために、幼少期の成功体験や熱中体験が大切だと言われています。

でも、成功ばかりで育つわけではありません。

また、失敗したからといって、敏感期が終わってしまうわけでもありません。

今回は、モンテッソーリ教育の考え方をもとに、成功体験と失敗体験が「やりたい!」という気持ちにどう影響するのかを考えてみたいと思います。

敏感期は「やりたい!」というエネルギー

敏感期とは、「やらされるもの」ではなく、

子どもの内側から湧いてくる「やりたい!」というエネルギーです。

  • 歩きたい。
  • 自分でやりたい。
  • 文字を書きたい。
  • ハサミを使いたい。

そんな気持ちが、子どもを成長へと導いていきます。

ハサミや文字など夢中で活動する女の子

だからこそ、大人が無理に教え込むことよりも、「やりたい!」という気持ちを大切にすることが、モンテッソーリ教育では重要だと考えられています。

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「できた!」は次の挑戦につながる

「できた!」という喜びは、

「もっとやりたい!」という次の挑戦のエネルギーになります。

昨日できなかったことができた。
自分でできた。
最後までやってみた。

そんな「小さな成功体験」の積み重ねが、「もっとやりたい!」という気持ちにつながっていきます。

ここで大切なのは、一番になることではありません。

自分で自分の成長を感じられることが、次の挑戦につながっていくのです。

失敗したら敏感期は終わる?

失敗すると、「もうやらない!」と言うことがあります。

でも、それは本当に「興味がなくなった」のでしょうか。

ハサミがうまく切れず悔しそうな女の子と見守る母親

我が家でも、ハサミ遊びが大好きな時期がありました。

ところが、切りすぎてしまったり、思うように切れなかったりすると、

「もうやらない!」と怒ってしまうことが何度もありました。

そこで、「じゃあやめようか?」と声をかけると、余計に怒るのです。

きっと、

  • やりたい
  • できなくて悔しい
  • どうしたらいいか分からない
  • 本当はやり直したい

そんな気持ちが混ざり合っていたのだと思います。

「もうやらない!」は、「もう興味がない」ではなく、

「やりたいのに、できなくて苦しい!」なのかもしれません。

敏感期が終わったわけではなく、心にブレーキがかかっている状態なのかもしれません。

大切なのは「簡単すぎず、難しすぎないこと」

子どもは、難しすぎても、簡単すぎても、夢中になれません。

「ちょっと頑張ればできそう!」と思える時に、集中や熱中が生まれていきます。

集中現象は「やらされて」起こるものではない

モンテッソーリ教育では、子どもが深く集中する姿を「集中現象」と呼びます。

これは、「頑張って!」「もっとやりなさい!」と言われて起こるものではありません。

子ども自身が、「やりたい!」「もう一回!」と思った時に自然と生まれるものです。

そして、この集中を繰り返すことで、子どもは満足感や自信、自立心を育んでいきます。

真剣な表情で集中して活動する女の子
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「ちょうどいい」を見つけるのは難しい

でも、この「ちょうどいい」を見つけるのは、とても難しいことです。

私自身、「まだ早かったかな?」「簡単すぎたかな?」と迷うことばかり。

教育の専門家ではない親にとって、最初からぴったりの活動を用意することは難しいと思います。

だから、「合わなかった=失敗」ではありません。

子どもの反応を見ながら、

親子で一緒に「今のちょうどいい」を探していく。

それもまた、おうちモンテッソーリなのだと思います。

教具がおもちゃになったら失敗?

教具を目的通りに使わなくなると、「飽きたのかな?」「失敗かな?」と不安になることがあります。

でも、その理由は一つではありません。

  • 十分にやりきったのかもしれない。
  • まだ難しいのかもしれない。
  • 今は別のことに興味があるのかもしれない。
色板でお店屋さんごっこを楽しむ女の

例えば、色板第3箱。

本来はグラデーションを並べる教具ですが、お店屋さんごっこになってしまうこともあります。

そんな姿を見ると、「まだ早かったかな?」と思うこともあります。

感覚教具は少し特別です。

遊びになっていても、目は美しい色や微妙な違いを感じています。

だから、遊びになったこと自体が悪いわけではありません。

ただ、「今はまだその時じゃないかな」と思ったら、「一度しまってみること」も環境を整えることの一つです。

そして数か月後、再び出した時に急に夢中になることもあります。

  • 出す。
  • 待つ。
  • しまう。
  • また出す。

そんな繰り返しも、おうちモンテッソーリなのだと思います。

教具には親の覚悟も必要かもしれない

私が『教具図鑑』を書こうと思った理由の一つに、

「教具って思っていたより奥が深い!」という驚きがありました。

教具は、ただ用意すればいいものではありません。

  • どう提示するか。
  • いつ出すか。
  • どう誘うか。
  • 次は何をするか。
  • どこまで発展させるか。

知れば知るほど、本当に奥が深い世界です。

だから教具を用意するということは、「子どもに教える」というより、

親も一緒に学んでいく覚悟が必要なのかもしれません

そして、うまくいかない日があっても当たり前。

迷いながら、試行錯誤しながら、親子で一緒に成長していく。

それも、おうちモンテッソーリの楽しさなのだと思います。

「できた!」より大切なこと

成功体験とは、「失敗しないこと」ではありません。一番になることでもありません。

失敗しながら、悔しい思いをしながら、

「もう一回やってみよう」と思えること。

その積み重ねこそが、本当の意味での「成功体験」なのかもしれません。

そして、失敗した時に、

「大丈夫」「またやってみようか」と安心できる存在がいることも、子どもの挑戦する力を支えていきます。

失敗してもまた挑戦する親子

焦らず、また芽が出る時を待つ

敏感期は、一度失敗したから終わるものではありません。

また、成功だけで育つものでもありません。

  • やりたい。
  • できない。
  • 悔しい。
  • やっぱりやりたい。

そんな気持ちを行ったり来たりしながら、子どもは少しずつ成長していきます。

だから大切なのは、失敗させないことではなく、

「またやってみよう」と思える環境を整えること。

そして、子どもの力を信じて待つことなのかもしれません。

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