こんなお悩みありませんか?
- 「一人でやりたい!」と言って、手伝わせてくれない
- 結局一人ではできずに癇癪・・・
- 何回教えても覚えてくれない
- 教具を用意してみたけど正しく使えておらず、つい口出し・・・
『子どもはできないのではありません。やり方を知らないだけ、見せてもらっていないだけなのです』という、モンテッソーリ教育の考案者であるマリア・モンテッソーリの言葉があります。
大人は、用意した環境と子どもを結びつけるために『提示』をする役割があります。
実は教具を揃えること以上に、この『提示』をマスターすることが大切なのです。
今回は、自宅ですぐにできるモンテッソーリ教育『提示』について詳しく解説していきます。子どもの「一人でできた!」を増やしたい方、関わり方で悩んでいる方におすすめです!
提示とは
『提示』とは、子どもに教具の使い方や作業の手順を「やって見せる」ことです。子どもは「どうすればできるのか」知りたいため、“動き方”を教えてあげることが大切です。「自分でやってみたい」という意欲と、「自分でできた」という達成感や集中力を育むことを目的としています。
言葉で伝えるのではなく、動作を見せて子どもに真似をしてもらうということです。
この『提示』をするためには、子どもが「やりたがっていること」に気づき、「困難を感じている動作」を観察する必要があります。また見せ方のコツもあるので解説していきます。
提示の4つのコツ
それでは、提示のポイントを4つ解説していきます。
<提示のコツ>
- 子どもの利き手側で提示する
- 動きは「ゆっくり」する
- 一つ一つの動きを分ける
- 動作と言葉を離す
①子どもの利き手側で提示する
右側に座るか、左側に座るかで、視野が全く異なります。まずは動き方が見えやすいように、子どもの利き手側に座って提示するようにしましょう。

②動きは「ゆっくり」する
大人の通常の動きは、子どもにとってはとても速く見えます。動作を見せる時は、子どものリズムに合わせて、大人の8倍の遅さにスローダウンして見せるようにしましょう。
③一つ一つの動きを分ける
一つ一つの動作を分けて、メリハリをつけることも大切です。
例えばハサミの持ち方(右利きの場合)であれば、①ハサミを持つ部分が右側にくるように、かつ大きな穴が上側、小さな穴が下側になるように置く、②左手でハサミを持つ、③上側の大きな穴に右手の人差し指と中指を入れる、④小さな穴に親指を入れると4つの工程に分けることができます。
このように、大人は当たり前に一瞬でできてしまう動作でも、子どもにとってはステップを分けて理解する必要があります。動作が複雑な場合は、特に難しい部分をゆっくり見せたり、強調したりして、子どもが注目するポイントを分かりやすくしましょう。

④動作と言葉を離す
子どもにとって、「聞く」と「見る」を同時に行うことは難しいため、「聞く」と「見る」を同時に与えないこともポイントです。
提示している間は話さず、動作を見せることに集中させます。動作が終わってから、簡潔に言葉を伝えましょう。
子どもがちゃんと見てくれない時は?
提示をしても見てくれない理由として、「興味がない」「つまらない」「理解ができない」「強制感がある」「間違えたら怒られる」「提示がうまくできていない」などが挙げられます。
モンテッソーリ教育を自宅で取り組もう!と意気込んで環境を用意すると、どうしても子どもにやらせたい気持ちが強くなると思います(私もそうでした・・・)
もしかしたら教具の難易度が高かったり、声かけが強制的になっていたり、子どもの自立を急かしてしまっているかもしれないと立ち止まってみてください。
モンテッソーリ教育では、教具の用意や『提示』も大切ですが、『観察』も不可欠です。
子どもが今何に興味があり、どこまで自分でできて、どこで躓いているのかを『観察』し、子どもが困っている部分を『提示』することが重要なのです。
まとめ
用意した環境と子どもを結びつけるために行う『提示』は、子どもの「やってみたい」意欲と、「自分でできた」という達成感や集中力を育む上で重要です。
黙って、ゆっくり、はっきり、最後まで「やって見せる」という提示のコツをマスターし、ぜひ自宅でもモンテッソーリ教育に挑戦してみてください。
子どもが驚くほど注視してくれるようになりますよ!
<提示のコツ>
- 子どもの利き手側で提示する
- 動きは「ゆっくり」する
- 一つ一つの動きを分ける
- 動作と言葉を離す
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