うちの子はさみを使いたがるようになったけど、家でどうやって取り組めばいいか分からないよ〜。見ていてヒヤヒヤするし・・・
子どもってはさみ好きだよね。今回は、おうちでできる「はさみのおしごと」を紹介するね。
<この記事を読んだらわかること>
- モンテッソーリ教育「はさみのおしごと」の取り組み方
- はさみを使いこなすためのステップ
- 子どもが使いやすいはさみの選び方
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運動の敏感期「はさむ」
運動の敏感期に身につけたい動きの一つに、「はさむ」があります。
「はさむ」動きは、親指、人差し指、中指に力を入れる活動から始まります。はさみを使って切る動作は、指の力だけではなく、目と手を連動させ、はさみの仕組みを理解する必要があります。また、約束を守れることも重要です。
難易度が高いため、2歳半以降におすすめのおしごとになります。

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はさみのおしごと
準備するもの

- はさみ
- 色画用紙
- マジックペン・定規
- 教具(色画用紙)を入れるケース
- 切った作品を入れる箱やビニール袋
(※はさみ以外の材料は、すべて100均で揃えられます)
片付けまで一人でできるように、ゴミ箱や小さな箒もあると便利です。
<レベル別>教具づくり
「はさみのおしごと」では、スモールステップで進めるのがポイントです。
【Step.1】
まずは、「1回切り」をマスターしましょう。

- 1回切り・線なし(画像の左)
- まずは「切る」という動作や、切れた感触を学びます。
- 大きく刃を開けることがまだ難しいので、1センチ前後の太さに切った画用紙を用意しましょう。
- 1回切り・線あり(画像の左から2番目)
- 「切る」という動作に慣れてきたら、「線を狙って切る」にレベルアップします。
- 一回で切り落とせる1センチ前後の太さに切った画用紙に、マジックで直線を引きましょう。
- 右利きの場合は、画用紙の左側はスペースを空けておきましょう。持つ部分が確保されて、切りやすくなります。
- 2回切り・線なし/線あり(画像の真ん中)
- はさみを連続して動かし、切り進めて切り落とす練習をします。
- 2回動かせば切り落とせるように、3〜4センチ前後の太さに切った画用紙を用意しましょう。
- 連続して動かすことが目的であるため、線なしでも線ありでも大丈夫です。
- ①〜③のイラスト付き(画像の右から2番目)
- 狙って切ることに慣れたら、より楽しく集中して切るために、イラスト入りの素材を用意するのもおすすめです。
- 「あ〜切れちゃった」と失敗体験を避けるため、「切る」動作に慣れてからイラスト付きを用意しましょう。
素材を印刷しなくても、シールやスタンプでアレンジするだけでも子どもの興味を惹くのでおすすめですよ!
切るのが楽しくなると、5ミリ幅でも集中して切り続けています。(画像の右)
【Step.2】
「1回切り」に慣れてきたら、次は「連続切り」にレベルアップします。

「連続切り」では、①『直線』、②『緩やかな曲線』、③『緩やかな山形』がファーストステップです。線の書き方にポイントがあります。
- 持つ部分を確保するため、中央よりも右寄りに書く。
- 多少はみ出てもいいように、太めの線で書く。
- 1.5〜2cm間隔で直線の上に点を書いておくと、はさみを開閉するタイミングが分かりやすい。
「グー、パー、グー、パー」と声をかけると、連続して切りやすくなります。
【Step.3】
連続切りができるようになったら、形のあるものが切れるように「紙を動かす」練習をしましょう。
『角度のある曲線』『角度のある山形』『波線』『カクカク線』を用意します。

はさみではなく「紙を動かす」というコツを掴むまで、繰り返し提示をします。

切り抜きにも挑戦してみましょう。どこから切り始めるかガイドの線や目印を入れると、分かりやすくなります。
おすすめのはさみ
はさみのおしごとでは、はさみ選びも重要です。選び方のポイントは5点です。
- 子どもの力で開閉できる(堅すぎない)
- 子どもの手の大きさに合っている(大きすぎない・重すぎない・刃が長すぎない)
- はさみが勝手に開かない(できればキャップ付き)
- 利き手ではさみが使える
- 切れ味が良い
プラスチックハサミは指が切れないため安心ですが、紙も切りにくい欠点があります。誤った癖がついてしまう可能性があるので、あまりおすすめしません。
指を入れる穴の大きさが違うのも、持ち方が分かりやすいのでおすすめです。(片方の穴は、人差し指・中指がしっかりと入る大きさが良いです。)
以上を網羅している、私がおすすめのはさみはこちらです。
はさみを安全に使うために
はさみを安全に使うために、はさみの練習を始める前には必ずルールの確認をするようにしましょう。
- はさみは正しく使う
- はさみの使い方を間違えると、怪我をするかもしれない
- はさみは座って使う
- はさみを運ぶ時は、キャップをする
- はさみは人に向けてはいけない
絵本で伝えるのも、イメージがしやすくなって効果的です。
約束が守れなかったら、子どもの手の届かない場所に管理するなど、環境にも配慮してみてください。
はさみを使うのが大好きな娘は、一人ではさみを使っていたことがありました。はさみを使う前に声をかけることを忘れないために、目に入る位置に掲示をするように工夫しています。

やりたい気持ちが勝って約束を忘れてしまうこともあると思うので、叱る回数を減らすちょっとした工夫をぜひ取り入れてみてくださいね。
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