子どものペースを大切にしたい。

そう思っているのに、トイトレが進まない。ひらがなに興味がない。習い事を嫌がる。

そんな時、「待っていて本当に大丈夫かな?」と不安になることがあります。

モンテッソーリ教育を学ぶほど、私は「待つこと」の難しさを感じるようになりました。

今回は、子どものペースを待つことについて考えてみたいと思います。

子どもには自ら育つ力がある

モンテッソーリ教育では、子どもは自ら成長していく力を持つ存在だと考えます。

これを「自己教育力」と呼びます。

また、子どもは環境の中から自然に学び取る「吸収する精神」を持ち、成長に必要なことへ強く惹かれる「敏感期」を通して発達していきます。

だからこそモンテッソーリ教育では、大人が教え込むのではなく、子どもを観察しながら成長を見守ることを大切にしています。

▶ 自己教育力についてはこちら
▶ 吸収する精神についてはこちら
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子どものペースには2種類ある

私は以前、「子どものペース」と聞くと一つのものだと思っていました。でも子育てをしていると、実は少し違うように感じます。

気持ちのペース

例えば、

  • 公園から帰りたくない
  • 泣いている
  • 癇癪を起こしている
  • まだ理解が追いついていない

こんな場面です。

これは子どもの気持ちが整理されるまでの時間

ここで大切なのは、子どもの気持ちに寄り添うことです。

声をかける。共感する。そばで見守る。

「待つ」と言っても、何もしないわけではありません。

成長のペース

一方で、

  • トイトレ
  • ひらがな
  • 習い事

のようなことは少し違います。

これは子どもができるようになる準備が整うまでの時間です。

本人の興味や意欲が関係することも多く、親としてはどう関わるべきか悩みやすい部分でもあります。

ここでの「待つ」は、環境を整えたり、きっかけを作ったり、観察したりしながら、子どもの成長を信じることなのだと思います。

同じ「待つ」でも、意味は少し違うのかもしれません。

成長のペースを待つのはなぜ難しいのか

モンテッソーリ教育では、子どもを信じて待つことが大切だと言われます。

私もその考え方に共感しています。

でも実際には、待つことが難しいと感じることがあります。

それは親が子どもを信じていないからではなく、不安になる理由があるからなのだと思います。

発達の個人差が大きくなる

歩くことや話すことにも個人差はあります。

それでも、「1歳頃には歩き始めるかな」「2歳頃には言葉が増えるかな」という発達の目安があります。

一方で、トイトレやひらがな、習い事などは、できるようになる時期の幅が大きくなります。

だからこそ、「まだ大丈夫かな?」「待っていていいのかな?」と不安になります。

本人の興味や意欲が関係してくる

歩くことや話すことは、子どもの成長の流れの中で育っていきます。

でもトイトレやひらがなには、本人の「やってみよう」が必要です。

「まだ興味がないだけかもしれない」そう思う一方で、「興味を持たなかったらどうしよう」という気持ちも出てきます。

周りの子が見える

  • お友達がひらがなを読んでいる。
  • トイトレが終わっている。
  • 習い事で活躍している。

そんな姿を見ると、つい我が子と比べてしまいます。

私もあります。

でも比べてしまうこと自体は悪いことではないと思っています。

親が不安になるのは、それだけ子どもの成長を願っているからです。

ただ、その不安をそのまま子どもにぶつけてしまうと、子ども自身のペースを見失わせてしまうかもしれません。

期限があることもある

さらに悩ましいのは、成長にはある程度の期限があることです。

  • トイトレ
  • 入園
  • 入学
  • 受験

本当は子どものペースを大切にしたい。

でも、「その日までに間に合うかな」という気持ちも出てきます。

だから親は揺れます。

待ちたい気持ちと、今動かなければという気持ちの間で。

待つことと導くことの間で

私は以前、待つことと教えることは反対のものだと思っていました。

でも今は少し違います。

  • 保育園でひらがなを教えること。
  • 習い事を始めること。
  • 箸の練習をすること。

それ自体が悪いわけではありません。

親には親の考えがあります。家庭には家庭の価値観があります。そして社会の中で生きていく以上、身につけておきたい力もあります。

大切なのは、子どもを無理やり動かすことではなく、子どもを置き去りにしないこと。親が方向を示しながら、子どもの様子を見ていくこと。

待つことと導くことは、対立するものではなく、両立できるものなのかもしれません。

親にできること

では、親は何をしたらいいのでしょうか。

私は次の3つを大切にしたいと思っています。

環境を用意する

子どもが挑戦できる環境を整えます。

  • ひらがなの絵本を置く。
  • トイレに行きやすくする。
  • 箸を使えるように準備しておく。

まずは出会える環境を用意します。

子どもに合った環境とは
子どもに合った環境って何?モンテッソーリ教育が考える環境の本当の意味モンテッソーリ教育で大切にされる「環境」とは何でしょうか。教具や棚だけではない環境の考え方や、子どもの挑戦を支える環境づくりについて解説します。...

② 小さなきっかけを作る

  • 一緒にやってみる。
  • 体験してみる。
  • 楽しそうに見せる。

興味の入り口は意外なところにあることもあります。

③ 子どもを観察する

モンテッソーリ教育が大切にしているのは「観察」です。

やったか、やらなかったかだけを見るのではありません。

  • 見ていた?
  • 触ってみた?
  • 少し興味を持った?

そんな小さな変化を見ていきます。

子どもを変えようとするのではなく、子どもを理解しようとすること。それが観察なのだと思います。

▶ 子どもの観察についてはこちら
▶ 観察した後に大切なことはこちら

子どもの成長を信じるために

我が家にも、「待っていて本当に大丈夫かな」と思うことがあります。

子どもを信じたい。でも不安になる。

そんなことの繰り返しです。

それでも最近思うのは、待つことは何もしないことではないということです。

  • 寄り添うこと。
  • 環境を整えること。
  • きっかけを作ること。
  • 観察すること。
  • そして信じながら関わり続けること。

モンテッソーリ教育の「待つ」とは、放任ではなく、信じながら関わることなのかもしれません。

子どもにもペースがある。そして親にもペースがある。

そのことを忘れずに、私も親として成長していきたいと思っています。

おすすめの一冊🌸
📖『モンテッソーリ教育が見守る子どもの学び』
モンテッソーリ教育の考え方や敏感期について、やさしく学べる一冊です。専門用語が少なく、初心者の方にも読みやすいため、「モンテッソーリ教育って何だろう?」と思った方におすすめです。

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