子どもに寄り添ってきたからこそ悩んだこと|子どもを見ているつもりで、自分を見ていた
叱らない。共感する。認める。
子育てをしていると、たくさんの「良い関わり方」に出会います。
私もそうした考え方に共感し、実践してきました。
でも子育てを続ける中で、ふと立ち止まることがあります。
子どもの姿に悩んだ時、私たちは本当に子どもを見ているのでしょうか。
それとも、自分の子育てが正しかったかどうかを確かめようとしているのでしょうか。
最近、そんなことを考えるようになりました。
子育ての「正解」を信じたくなる
子育てをしていると、「こうすると良い」「これはやめた方が良い」という情報にたくさん出会います。
- 叱らない方がいい。
- 共感が大事。
- 褒めるより認める。
- 脅し言葉は使わない。
どれも納得できる話です。
だからこそ、私たちは実践しようとします。私もその一人でした。
娘が2歳頃までは、気持ちに寄り添うことを大切にしていました。
保育園の行き渋りで大泣きした時も、まずは気持ちを受け止める。無理やり切り替えさせない。そんな関わりを続けていました。そして最終的には保育園へ行けていました。
だから私は、この関わり方でいいのだと思っていました。
子どもの姿に自信が揺らぐとき
ところが、子どもが成長すると新しい悩みが出てきます。
イヤイヤ期が終わったはずなのに、なかなか終わらない。すぐ泣く。親を試しているように見える。集団生活で気になることが出てくる。
そんな時、私たちはつい原因を探したくなります。
娘は3歳を過ぎてもよく泣きます。私と離れることも苦手です。
もちろん気質もあると思います。
でも同時に、「もしかして寄り添いすぎた?」「共感しすぎた?」「もっと厳しくするべきだった?」そんなことを考えるようになりました。
正解を探すほど不安になる
不思議なことに、正解を探し始めると不安は小さくなるどころか大きくなります。
寄り添いが大事だと思っていたら、今度は「境界線も必要」と聞く。
厳しさが必要だと思ったら、今度は「まず共感」と聞く。
褒めた方がいいと思ったら、「認めましょう」と言われる。
すると今度は、子どもを認められていない自分が気になります。共感できていない自分が気になります。
気づけば、子どものことを考えているようで、自分の子育ての採点をしていました。
子どもを見ているようで、自分を見ていた
子どもの行動を見る時、私たちは本当に子どもを見ているでしょうか。
例えば、子どもが泣いている。その時、「何が悲しかったのかな?」より先に、「私の関わり方が悪かったのかな?」と考えることがあります。
子どもがわがままを言う。その時、「今この子は何を伝えたいのかな?」より先に、「甘やかしすぎたのかな?」と考えることがあります。

もちろん関わり方を振り返ることは大切です。
でも振り返りが行き過ぎると、子どもを見るよりも、自分を責めることに意識が向いてしまいます。
そしてその状態では、子どもの姿が見えにくくなってしまうのかもしれません。
観察とは子どもを見ることだけではない
以前の記事では、観察することの大切さを主に「子どもの興味や敏感期」という視点からお伝えしました。
もちろんそれも大切な観察です。
でも親になって感じるのは、日常生活の大半はもっと泥臭いということです。
着替えない。
泣く。
癇癪を起こす。
試し行動をする。
子どもとの毎日には、楽しいことばかりではなく、親が向き合わなければならない場面がたくさんあります。
そんな時、親は観察者ではいられません。その出来事の当事者だからです。
そして不思議なことに、子どもと向き合っていると、子どもだけでなく自分自身も見えてきます。
なぜ私はこんなにイライラするのだろう。なぜこの言動が気になるのだろう。
そこには、自分の親との関係や、子どもの頃に言われてきた言葉、大切にしてきた価値観が隠れていることがあります。

正解探しより大切なこと
子育てには答え合わせがありません。だから不安になります。
そして不安になると、「もっと厳しくするべきだった?」「寄り添いすぎた?」と正解を探し始めます。私もずっとそうでした。
でも正解を探している時ほど、目の前の娘が見えなくなっていた気がします。
娘を見ているつもりが、自分の子育てを評価していたからです。
だからこそ、正解を探すよりも、まずは目の前の子どもを見ること。
そして、自分のことも観察をして、自分を知り、自分が感じる不安と正しく向き合うことが大切なのだと思います。
まとめ
子どもを観察する。それはモンテッソーリ教育でも大切にされている考え方です。
でも、親は先生ではありません。子どもと毎日関わり、影響を受け、時には感情を揺さぶられる当事者です。
だから観察するのは、子どもだけではないのかもしれません。
子どもの姿を見ること。そして、その時の自分自身を見ること。
最近はそんな観察も大切なのではないかと思っています。
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おすすめの三冊🌸
📖『子どもへのまなざし』
子育ての正解を教えてくれる本ではありません。子どもをどのようなまなざしで見るかを考えさせてくれる一冊です。正解探しに疲れた時にもおすすめです。
📖『親業』
子どもを変える方法ではなく、親子関係そのものを見つめ直したい人におすすめ。共感や境界線について考えるきっかけになります。
📖『子どもは親を選べない』
親の関わりが子どもに与える影響を脳科学の視点から学べる一冊。親自身の価値観や関わり方を振り返りたい人にもおすすめです。
