皆さん、このセリフを耳にしたことはありますか?
白って200色あんねん。
光の当たり方や素材、色味の違いによって白には無数のバリエーションがあることを示唆した、モデルのアンミカさんの有名な発言です。
色を判別・識別する「色彩感覚」は、幼少期の色彩体験で決まると言われています。(残念ながら、私は200色の白は識別できません・・・)
子どもを芸術家に育てたいわけではないんだけど・・・色彩感覚って必要?
うんうん分かるよ〜。色彩感覚というと、ザ・アートな感じがして近寄りがたさもあるよね。
しかし実は色彩感覚を養うことは、脳の活性化や感性を育てることに繋がり、知育効果抜群なのです。実際、東大生で絵画の習い事をしていた方は多くいらっしゃるそうです。
今回は、色彩感覚を養うメリットや、おうちでの色彩教育について解説しています。
子どもの色彩感覚の発達段階
『「色彩感覚」は生得的なものではなく、乳幼児期の視覚体験によって獲得されるものだ』ということが、近年の研究によって明らかになっています。
生後まもなく白黒の認識から始まり、原色(赤・青・黄)などはっきりとした色に興味を示します。お絵描きでは、色そのものよりも、色の変化や広がりといった感覚的な経験を楽しむ時期です。
多くの色が認識できるようになり、色の違いや色名を理解できるようになります。「好きな色」という意識も出てきます。お絵描きでは様々な色を次々と試す「色相羅列期」で、描く物と色の関係性は薄いことが多いです。
観察をし、物と色を関連付けて理解できるようになります。「りんごは赤色」「空は青色」など、概念色でお絵描きが出来る時期に入ります。
大人と同じような色覚が備わり、色の濃い・薄いなどの微細な変化にも気づけるようになります。より豊かな色彩表現や、色を使った自己表現ができるようになります。
色彩感覚は年齢とともに段階的に発達するため、子どものペースを尊重して焦らずに見守るようにしましょう。
どんな知育効果があるの?
色彩教育をすることで、どのような効果があるのかを解説します。
色彩教育による知育効果
- 感性の豊かな子に育つ
- 多角的な観察力が身に付く
- 創造力や表現力が育つ
- 自己肯定感を育てる
→ 感性だけでなく、論理的思考や非認知能力が育まれる!
①感性の豊かな子に育つ
色彩感覚と感性は密接に関連しており、色彩感覚を鍛えることで感性も磨かれます。
例えば、鮮やかな色彩を見て眩しいと感じたり、柔らかな色彩を見て穏やかな気持ちになったり、同じ色を見ても人によって感じ方は異なります。色彩教育により、多くの「色」を「見て」「感じる」機会を増やすことで、自分の気持ちに向き合うことができます。
「美しいものを見て、美しいと感じる力」こそ、感性を豊かにするのです。
②多角的な観察力が身に付く
色彩感覚を養うためには、色の違いをしっかりと観察する必要があります。観察力を身につけることで、日常生活でも細かな変化に気づくことができるようになります。また、多角的な視点で考える「論理的思考」も習得できます。
③創造力や表現力が育つ
色の違いに気づく力を養うことで、自由に表現できる「色」の幅が広がります。創造性や表現力が向上し、自己表現を楽しむことに繋がっていきます。
④自己肯定感を育てる
自分の「好き」な色を見つけて、その感覚を大切にする経験は、子どもの自己肯定感を育みます。また、色彩教育により自然の中の色彩に触れることで、心の安定に繋がり、自己肯定感や安心感を育むことができます。

おうちでできる!色彩感覚の育て方
色彩感覚を育てるには、日常生活でできるだけ多くの「色」に触れ、色を観察する機会を増やすことが大切です。
おうちでできる色彩教育
- 色を見る
- 色を見つける
- 色をつかう
- 色をつくる
1.色を見る

【0〜1歳】追視をする
モビールやぬいぐるみ、カラフルな玩具を使い、積極的に眼球を動かす練習をして「見る力」を養いましょう。


【0〜2歳】黒白・原色を見る
色カードや、はっきりとした色が多く使われている国旗カードを見せることで、色の認識が高まります。
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【1〜3歳】色の名前を理解する
この時期は、指差しや「これなあに?」と物の名前に興味を持ち始めます。
「色」は私たちの生活と一体化しているため、「色」単体に興味を抱けるような工夫が大切です。色カードを壁に貼るなど、日常生活から「色」を切り取ってみてください。積み木や服、絵本などを活用して、積極的に「色」を伝えることもおすすめです。

⭐︎柔らかな素材を使ったカラフルなスカーフは、知育教材におすすめです。ゴロンと寝転んでもよし、手のひらでクシャッと丸めるもよし、上に投げてふんわり落ちてくるスカーフをキャッチするのもよし。透かして見てみるのもよし。遊び方は無限大です。

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イヤイヤ期や自己主張をしたい時期でもあるので、気持ちを色や形で表現した絵本もおすすめです。ただ「いや!」なのではなく、「こわい」「さびしい」「かなしい」など、感情と言葉の繋がりを理解できるようになります。

【4・5歳〜】色の幅を広げる
4、5歳を過ぎると、認識できる「色」の幅が広がります。モンテッソーリ教具の『色板』や色の図鑑などを用いて、多くの「色」を見るように意識しましょう。美術館へ行き、絵画鑑賞をするのもおすすめです。

2.色を見つける

【1歳半〜2歳】同じ色さがし
色カードを用いて同じ色のカードを見つける取り組みは、色を区別する能力を高めます。
「形の敏感期」でもあり、形と色が混同しやすい時期です。「形は形」「色は色」と、まずは分けて理解を深めるようにしましょう。

【2〜4歳】物と色合わせ(概念色)
実物や絵カードを用いて、色カードと合わせてみましょう。この時期は「りんごは赤」「空は青」など、ざっくりとした色のイメージを掴むことが大切です。

【5歳〜】物と色合わせ(実物に近い色をさがす)
「赤いりんご」は光が当たると白色や黄色に見えたり、「青い海」には濃い青色や水色の部分があったり、実物は繊細な色の変化があります。見える色の幅が広がる時期を逃さずに、実物と色に向き合う機会を積極的に取りましょう。教具の『色板』や、カラーサンプル等を使用することがおすすめです。

3.色をつかう

【1〜2歳】なぐり描き
物を掴み椅子に座れる月齢に入ったら、色を使う体験をしてみましょう。赤ちゃん用のコロコロクレヨンは、小さい子どもの手全体でも握りやすく、また弱い筆圧でも色を出すことができるのでおすすめです。

【2〜3歳】自由に塗り絵・お絵描き
この時期になると、色の好き嫌いや自分の意思が芽生え始めます。大きな画用紙で、のびのびと色を使う体験をさせてあげてください。
正しく持ちやすいように工夫されており、色の数も適量な「公文のクレヨン」がおすすめです。
【4歳】概念色で塗り絵・お絵描き
「りんごは何色で塗る?」「空は何色かな?」と声掛けを時々入れながら、色を選択してお絵描きをしてみましょう。概念色を理解し始める一方で、色にこだわりを持ったり、一色だけを使い続けたりもします。行動を制限しすぎず、自由の中で「色」を意識できることが大切です。

【5歳〜】色で表現する
写真や実物を見ながら、実物に近い色を真似して描いてみましょう。微細な色の変化に気づくことで、深い感性が芽生えます。また空想的な絵を描くなど、自己表現する機会を増やしすこともおすすめです。絵の具(水性・油性)や色鉛筆、マーカーなど、画材による「色」の違いも楽しみましょう。

大人の価値観を押し付けず、子どもが自由に色を選び、表現する過程を見守ることを忘れないでくださいね。
4.色をつくる

【2歳〜】色を混ぜる
絵の具や粘土を混ぜて色を作ったり、カラーセロファンで視界を変えたりと、色の感覚遊びを楽しみましょう。モンテッソーリの感覚教育、色水合わせのおしごともおすすめです。


【3歳〜】色の構成を知る
色遊びから、色の構成に触れていきましょう。「紫=赤+青」など、実際に色を混ぜながら色の成り立ちを学ぶことがおすすめです。

まとめ
乳幼児の色彩体験により獲得されると言われている「色彩感覚」。この能力を養うことで、子どもの感性を豊かにしたり、非認知能力の向上、また脳の活性化につながります。
子どものペースを尊重しながら、ぜひ色彩教育を取り入れてみてください。


