平和教育とは?|モンテッソーリ教育が最後に目指したもの
「平和教育」と聞くと、どんなことを思い浮かべますか?
- 戦争について学ぶこと。
- 争いをなくすこと。
- 世界平和について考えること。
そんなイメージを持つ方も多いかもしれません。
もちろん、それらも平和教育の大切な一面です。
でも、モンテッソーリ教育が目指した平和教育は、もっと日常に寄り添ったものでした。
それは、「平和な世界をつくることのできる人を育てること」。
私はモンテッソーリ園で育ち、現在は娘もモンテッソーリ園に通っています。
自己教育力、吸収する精神、敏感期、観察、文化教育、コズミック教育…。
これまで学んできたことを振り返ると、すべてが最後に「平和教育」という一つの願いにつながっていることに気づきました。
今回は、モンテッソーリ教育が最後に目指した「平和教育」についてお話しします。
平和教育とは?
モンテッソーリ教育の平和教育は、「戦争について学ぶ教育」ではありません。
もちろん、戦争を繰り返さないことは大切です。
でも、そのためには、大人になってから平和について考えるのでは遅い。
子どもの頃から、
- 相手を尊重すること。
- 自然を大切にすること。
- 命を大切にすること。
- 違いを認め合うこと。
そうした心を育てることが、本当の平和につながると考えました。
平和は、ある日突然つくられるものではありません。
毎日の小さな積み重ねから生まれるものなのです。

私にとって「平和」と「お祈り」
私は幼稚園から高校まで、カトリックの学校で育ちました。
毎日お祈りをすることが当たり前で、「世界が平和でありますように」と祈る時間もありました。
だから今でも、「平和」という言葉を聞くと、どこか宗教と結びついた感覚があります。
でも、大人になった今思うのは、平和は祈るだけで実現するものではないということです。
もちろん、誰かの幸せや世界の平和を願う気持ちは、とても尊いものです。
けれど、その願いが日々の行動につながってこそ、本当の意味で平和に近づいていくのではないでしょうか。
私は、モンテッソーリ教育の平和教育とは、宗教の有無に関わらず、誰もが大切にできる「生き方」を育てる教育なのだと感じています。
「世界の中の私」という視点
コズミック教育では、「私は大きな世界の一部である」という考え方を学びます。
宇宙があり、地球があり、自然があり、たくさんの命があり、その中に私がいます。
私たちは一人で生きているのではありません。
空気を吸い、水を飲み、植物や動物の命に支えられ、たくさんの人のおかげで毎日を暮らしています。

そう考えると、
- 自然を大切にしたい。
- 動物を大切にしたい。
- 人を大切にしたい。
そんな気持ちが、少しずつ育っていくように思います。
「大切にしなさい」と言われるからではなく、自分もそのつながりの中に生きていることを感じるから。
私は、それがコズミック教育から平和教育へとつながる、一番大切な考え方なのだと思っています。
平和は、毎日の暮らしの中にある
平和という言葉は、とても大きく聞こえます。
でも、本当は毎日の暮らしの中にあります。
- 花を踏まないこと。
- 虫を大切にすること。
- 物を最後まで使うこと。
- 順番を守ること。
- 「ありがとう」を伝えること。
- 困っている人がいたら手を差し伸べること。
- 違う意見にも耳を傾けること。
どれも小さなことです。
でも、その小さな積み重ねが、人との信頼を育て、平和につながっていくのではないでしょうか。

モンテッソーリ園でも、子どもたちは日々の生活の中で、順番を待つことや、お仕事を譲り合うこと、自分たちで話し合いながら活動を進めることを経験しています。
季節の行事に触れたり、さまざまな文化に出会ったりすることも、「違いを知り、受け入れる」経験につながっているのだと感じます。
違いを知ることは、平和につながる
世界には、たくさんの国があります。
たくさんの言葉があります。
たくさんの文化があります。
食べ物も、服装も、考え方も違います。
モンテッソーリ教育では、その違いを「正しい・間違っている」で見るのではなく、「世界にはいろいろな暮らしがあるんだね」と受け止めていきます。

知らないものは、不安になることがあります。
でも、知ることで、その不安は興味へと変わっていきます。
文化教育やコズミック教育が大切にしているのは、まさにその「知ること」です。
違いを知り、違いを認めること。
それもまた、平和への第一歩なのだと思います。
自分を大切にできる人は、人も大切にできる
自己教育力の記事でも書いたように、モンテッソーリ教育は、子どもが自分で育っていく力を信じています。
自分で考え、自分で挑戦し、自分を認められるようになる。
そんな経験を重ねた子どもは、少しずつ他者の存在も尊重できるようになります。
自分だけが大切なのではなく、
相手も同じように大切な存在なのだと気づいていく。
その積み重ねが、人とのより良い関係をつくり、平和につながっていくのではないでしょうか。

モンテッソーリ教育が最後に目指したもの
- 自己教育力。
- 吸収する精神。
- 敏感期。
- 観察。
- 文化教育。
- コズミック教育。
これまで学んできたことは、一つひとつが独立しているようで、実はすべてつながっています。
子どもが自分で育つ力を信じること。
世界に興味を持つこと。
命のつながりを感じること。
自然や人を大切に思うこと。
その先にあるのが、「平和教育」なのだと私は思います。

平和とは、特別な誰かがつくるものではありません。
毎日の小さな行動の積み重ねで、一人ひとりが育てていくものです。
子どもたちが、自分を大切にし、周りの人を大切にし、自然や命を大切にできる人へ育っていくこと。
それこそが、100年以上前からモンテッソーリ教育が願い続けてきた未来なのかもしれません。
私も、その願いを、娘へ、そしてこれから出会う子どもたちへとつないでいきたいと思っています。

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